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ユリアスの涙
今夜もエリダヌスの大河にひとつの流れが走る。
またひとつ、またひとつと・・・
それは、地上の人々の哀しみをすべて背負った天の女神ユリアスの涙・・・。
無意味な争い、自然の破壊・・・
「地上の人々よ、どうか笑顔の生命であっておくれ」
そう願うユリアスの涙は、今夜もとまらない。
夏のある夜、それは無数の流星雨となり、地上にふりそそいだ。
その末裔は、今でもみずがきの森の奥深い清流の中に眠っている。
ある日、ひとりの少年が、美しく光り輝く石を手にとった。
少年は感じた、天の女神ユリアスの涙の結晶なのだと・・・
それから少年は、地上の人々に自然の美しさを説くようになった。
その少年の姿は、人々を立ち止まらせた。
それから数年がすぎたある夜、満天の夜空に輝くペルセウスのかたわら、
光り輝く銀の流星が夜空をかけぬけていった。
それは、ユリアスのよろこびの涙・・・。
by Kouji
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